体内の不要物を薬で排出

リン吸着薬の2つのタイプ

おくすり手帳と薬剤師

 

 

腎不全になると老廃物などの不要物を体外へ排出する機能が衰えてきますので、体内に蓄積されるようになってしまいます。そのため、これらの不要物の排出を促進する薬が必要になるのです。

 

リン吸着薬は朝昼晩の食事で摂取するリンを腸内で吸着して便として排出する役目を持っています。腎機能が低下するとリンの処理が困難になり体に溜まるようになりますが、そうなると高リン血症という病気になります。高リン血症になると骨が弱くなり、骨や歯以外の臓器、筋肉、皮膚、血管などが沈着して石灰化してしまうのです。この現象を異所性石灰化と呼んでいます。

 

この石灰化は発生する部位によっては深刻な状況となりますので気をつけなければなりません。心臓の場合は弁膜症・狭心症・心筋症、肺では換気不全、血管では脳梗塞や心筋梗塞、関節では筋肉痛、脳動脈では脳梗塞や脳出血などの症状を引き起こすことになるのです。

 

リンが多く含まれている食材は、しらす干し、いわし、プロセスチーズ、卵、イクラ、すじこ、金目鯛、焼きたらこ、キャビアなどです。

 

食事でこれらの食材を控えることも大切ですが、薬を使ってリンを体外に排泄しなければなりません。

 

高リン血症を改善する薬には2つのタイプがあります。

 

1つ目のタイプはリンを吸着させて排泄する一方で、不足しやすいカルシウムを補うことができる薬です。この薬が使われる理由は、高リン血症になるとカルシウムが不足しやすくなりますし、腎不全になると腸管内のカルシウム吸収率が下がり、低カルシウム血症になりやすいため、それをカバーする効果があるからです。

 

この薬を服用するタイミングですが、カルシウム不足を解消することを優先的に考えるのであれば食間、リンの排泄を優先するのであれば食前、食中、食後のいずれかに摂取します。

 

もう1つのタイプはリンを吸着して排泄する作用があり、カルシウムが含まれていない薬です。透析療法の段階で使われるケースが多く、食前、食中、食後に服用されます。


高カリウム血症と吸着薬

カリウム吸着薬はリン吸着薬と同様に、腎不全により不要物を排出する機能が低下した際に使われます。カリウムの処理がスムーズにできなくなるため、腸内のカリウムを吸着させて便と一緒に体外へ排出するのです。

 

もし、カリウムが処理されずに体内に大量に残ってしまうと、高カリウム血症になってしまいます。。高カリウム血症とは血液中のカリウムの濃度が高くなる病気です。

 

カリウムはそのほとんどが細胞内に存在し、血液中に含まれている量は少なく、このバランスが崩れると不具合が発生します。腎不全の時に発症する高カリウム血症は、代謝性アシドーシスにより、細胞内のカリウムが血液中に流入して血中のカリウム濃度が上昇することが原因であると考えられています。

 

高カリウム血症になると吐き気、嘔吐、知覚過敏、しびれなどの症状が現われ、不整脈を引き起こす危険性もあるのです。不整脈とは脈が打つテンポが乱れた状態のこをです。また、血液中のカリウム濃度が5.5mEql以上に上がります。

 

カリウム吸着薬は一般的に6.0mEqlになると使われます。水に溶かして処方しますが、量が多くて飲みづらいという欠点があります。

 

カリウムはアボガド、よもぎ、パセリ、ほうれん草、納豆などに多く含まれていますので、食事での調整も重要なポイントになります。

経口吸着炭素製剤

この薬も腎不全により老廃物の処理が適切にできなくなった際に使われます。

 

老廃物が蓄積されてしまうと尿毒症などの症状を引き起こすことになりますので、経口吸着炭素製剤を使って腸内で吸着させて便として体外へ排泄します。それによって尿毒症の症状を緩和することができるのです。

 

尚、この薬は1回の処方で飲む量が多いため、服用するのが苦痛だと感じている人も少なくありません。飲み方については担当の医師の指示に従うことが大切ですので、症状を改善するためにも決められた通りに飲むことが大切です。

 

また、経口吸着炭素製剤は物質を吸着しますので、他の薬と一緒に服用しないようにしましょう。どうしても他の薬も飲まなければならない時は1時間程度の間隔を置くようにしてください。

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